豊田市美術館へ

先日は雨の中、豊田市美術館へ。こちらの設計を手がけられたのは、以前の記事でも触れた谷口吉生さん。僕が建築に興味を持って見始めるきっかけとなった建物で、素材や空間の雰囲気から、アート作品に自然と集中させてもらえるような心地良さを、素人の僕も感じることができます。

この日のお目当ての一つ、常設特別展”新・陶・宣言”へ。奈良美智さんの金箔があしらわれた”小頭花瓶 2″がお出迎え。現代的なアート作品としての陶芸など、本当に新鮮で面白い展示でした。

そして、企画展”小川待子 – 生まれたての<うつわ>”へ。衝撃的な作品の数々。展示室 1の全体に配された新作”No.44-57″は、割れて大きく変化する造形物に、作品の周りはガラスや焼き物の原料となる砂が敷かれ、その空間にクラクラするような体験をしました。

美術鑑賞の他の、こちらでの楽しみは”レストラン七州”での食事です。お店はガラス張りで開放感があり、席にもよりますが、豊田市の町並みや、ダニエル・ビュレンの鏡などを使った屋外展示のある風景など楽しむことができます。月代わりのランチなどお値打ちで美味しく、この日は魚を注文しました。

その後は傘をさして、池の周りなどを散歩。最後におまけ、ダニエル・ビュレンの前述の作品と記念撮影です。:-)

Shooting Star

僕のアルバム”Reminisce”からの一曲”Shooting Star”。以前の曲紹介の時にも書きましたが、とても思い入れの深い曲です。

ほぼ全編、即興演奏と、それがどういうことなのかと聞かれることもありますが、二回目に帰って来るテーマ以外は、何も決めず、とりあえずRecボタンをおして自由に弾いたもの。そのような状況で、自分の中からこのようなメロディーが自然に出てきたことに驚いています。

一期一会的な要素も強い曲でしたので、譜面にするつもりも無かったのですが、機会があり、僕も自分のレパートリーにしようと譜面を起こしました。

楽譜というのは、単に音符だけ並んでいるのではなく、作曲家の視点からも何はともあれ、これは入れておかなくては…という要素があり、そのうちの一つを、今回はあえて排除してあります。

正解の前に、その一部をご説明すると、一つ目は終止線。楽譜の最後に引く二本の線ですが、何かの意図が無い限り、これがないと、その曲は未完なのです。

もう一つは、サイン、名前。やはり自分の創作物としての印は、自信を持って入れれるようにしたいと心がけています。

そして、この楽譜に足りないもの、それは強さを表す強弱記号です。楽譜に命を吹き込むような大切なものですが、今回は自分の即興演奏から、感情の動きみたいな部分を事細かに拾い、再現するのはあまりに恥ずかしく(!)、違和感も覚え…これはもう自由に弾いてくれたらいいな、との思いから記載を最小限に止めることにしました。:-)

ジャズ・スタンダード

最近、アルバム”Reminisce”からの数曲とジャズ・スタンダードのピアノ・ソロを録音し…個人的にとても気に入っているテイクが録れながらも、リリースの方法は現在未定で、いつか発表出来ないかな?と検討中です。

そんなこともあって、今回は僕が好きなスタンダードをご紹介してみたいと思います。

・My Funny Valentine

ヴァレンタインは人名で、”私のおかしな(こっけいな)恋人、ヴァレンタイン”という雰囲気でしょうか。一見、ちょっと解釈に戸惑う歌詞でもありますが、ある愛を素敵に歌っている曲と僕は思っています。

この曲は甘い歌声のChet Bakerも定番ですね。Miles Davisの1964年のライブ録音も、このメロディーの美しさを極限に磨き上げた名盤として有名です。

また映画”バレエ・カンパニー(The Company)”で、嵐の近づくような気配のする野外でのステージ、バレエと、CelloとPianoの音色が、何とも緊張感ある美しいシーンが印象的でした。

・On Green Dolphin Street

グリーンドルフィンストリートでの思い出を辿るかのように、メロディーラインのトップが半音ずつ下り、広がって行きます。

Chick Corea Akoustic Bandのライブ盤”Alive”は同曲を圧巻のテクニックでの演奏。このように、時にラテンのリズムを思い出させるような華やかな演奏がされたりします。

またHerbie Hancockのピアノ・ソロアルバム”The Piano”では、穏やかなテーマの解釈で曲や歌詞の雰囲気に浸れ、僕も大好きな演奏です。

・The Nearness of You

ジャズ・スタンダードの歌は、歌い方や表現にもよりますが、男女それぞれの視点で、同じ歌詞でも少し意味の感じられ方が変わったりするものも多い気がします。

とくにこの曲は、こういうことを素直に思えたり言える男性は、本当に素敵なんじゃないかな?と思いつつ、自分とのギャップに(笑)、歌詞を解釈して弾くのが僕的には大変難しい曲でもあります。

Michael Breckerのバラード・アルバム”Nearness of You”で大人の魅力で見事に歌い上げたのはJames Taylor。本当に美しい叙情性のつまった一枚です。