ジャズ・スタンダード

最近、アルバム”Reminisce”からの数曲とジャズ・スタンダードのピアノ・ソロを録音し…個人的にとても気に入っているテイクが録れながらも、リリースの方法は現在未定で、いつか発表出来ないかな?と検討中です。

そんなこともあって、今回は僕が好きなスタンダードをご紹介してみたいと思います。

・My Funny Valentine

ヴァレンタインは人名で、”私のおかしな(こっけいな)恋人、ヴァレンタイン”という雰囲気でしょうか。一見、ちょっと解釈に戸惑う歌詞でもありますが、ある愛を素敵に歌っている曲と僕は思っています。

この曲は甘い歌声のChet Bakerも定番ですね。Miles Davisの1964年のライブ録音も、このメロディーの美しさを極限に磨き上げた名盤として有名です。

また映画”バレエ・カンパニー(The Company)”で、嵐の近づくような気配のする野外でのステージ、バレエと、CelloとPianoの音色が、何とも緊張感ある美しいシーンが印象的でした。

・On Green Dolphin Street

グリーンドルフィンストリートでの思い出を辿るかのように、メロディーラインのトップが半音ずつ下り、広がって行きます。

Chick Corea Akoustic Bandのライブ盤”Alive”は同曲を圧巻のテクニックでの演奏。このように、時にラテンのリズムを思い出させるような華やかな演奏がされたりします。

またHerbie Hancockのピアノ・ソロアルバム”The Piano”では、穏やかなテーマの解釈で曲や歌詞の雰囲気に浸れ、僕も大好きな演奏です。

・The Nearness of You

ジャズ・スタンダードの歌は、歌い方や表現にもよりますが、男女それぞれの視点で、同じ歌詞でも少し意味の感じられ方が変わったりするものも多い気がします。

とくにこの曲は、こういうことを素直に思えたり言える男性は、本当に素敵なんじゃないかな?と思いつつ、自分とのギャップに(笑)、歌詞を解釈して弾くのが僕的には大変難しい曲でもあります。

Michael Breckerのバラード・アルバム”Nearness of You”で大人の魅力で見事に歌い上げたのはJames Taylor。本当に美しい叙情性のつまった一枚です。