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Shooting Star

僕のアルバム”Reminisce”からの一曲”Shooting Star”。以前の曲紹介の時にも書きましたが、とても思い入れの深い曲です。

ほぼ全編、即興演奏と、それがどういうことなのかと聞かれることもありますが、二回目に帰って来るテーマ以外は、何も決めず、とりあえずRecボタンをおして自由に弾いたもの。そのような状況で、自分の中からこのようなメロディーが自然に出てきたことに驚いています。

一期一会的な要素も強い曲でしたので、譜面にするつもりも無かったのですが、機会があり、僕も自分のレパートリーにしようと譜面を起こしました。

楽譜というのは、単に音符だけ並んでいるのではなく、作曲家の視点からも何はともあれ、これは入れておかなくては…という要素があり、そのうちの一つを、今回はあえて排除してあります。

正解の前に、その一部をご説明すると、一つ目は終止線。楽譜の最後に引く二本の線ですが、何かの意図が無い限り、これがないと、その曲は未完なのです。

もう一つは、サイン、名前。やはり自分の創作物としての印は、自信を持って入れれるようにしたいと心がけています。

そして、この楽譜に足りないもの、それは強さを表す強弱記号です。楽譜に命を吹き込むような大切なものですが、今回は自分の即興演奏から、感情の動きみたいな部分を事細かに拾い、再現するのはあまりに恥ずかしく(!)、違和感も覚え…これはもう自由に弾いてくれたらいいな、との思いから記載を最小限に止めることにしました。:-)

ジャズ・スタンダード

最近、アルバム”Reminisce”からの数曲とジャズ・スタンダードのピアノ・ソロを録音し…個人的にとても気に入っているテイクが録れながらも、リリースの方法は現在未定で、いつか発表出来ないかな?と検討中です。

そんなこともあって、今回は僕が好きなスタンダードをご紹介してみたいと思います。

・My Funny Valentine

ヴァレンタインは人名で、”私のおかしな(こっけいな)恋人、ヴァレンタイン”という雰囲気でしょうか。一見、ちょっと解釈に戸惑う歌詞でもありますが、ある愛を素敵に歌っている曲と僕は思っています。

この曲は甘い歌声のChet Bakerも定番ですね。Miles Davisの1964年のライブ録音も、このメロディーの美しさを極限に磨き上げた名盤として有名です。

また映画”バレエ・カンパニー(The Company)”で、嵐の近づくような気配のする野外でのステージ、バレエと、CelloとPianoの音色が、何とも緊張感ある美しいシーンが印象的でした。

・On Green Dolphin Street

グリーンドルフィンストリートでの思い出を辿るかのように、メロディーラインのトップが半音ずつ下り、広がって行きます。

Chick Corea Akoustic Bandのライブ盤”Alive”は同曲を圧巻のテクニックでの演奏。このように、時にラテンのリズムを思い出させるような華やかな演奏がされたりします。

またHerbie Hancockのピアノ・ソロアルバム”The Piano”では、穏やかなテーマの解釈で曲や歌詞の雰囲気に浸れ、僕も大好きな演奏です。

・The Nearness of You

ジャズ・スタンダードの歌は、歌い方や表現にもよりますが、男女それぞれの視点で、同じ歌詞でも少し意味の感じられ方が変わったりするものも多い気がします。

とくにこの曲は、こういうことを素直に思えたり言える男性は、本当に素敵なんじゃないかな?と思いつつ、自分とのギャップに(笑)、歌詞を解釈して弾くのが僕的には大変難しい曲でもあります。

Michael Breckerのバラード・アルバム”Nearness of You”で大人の魅力で見事に歌い上げたのはJames Taylor。本当に美しい叙情性のつまった一枚です。

By-O “Reminisce”の全曲解説

僕の初のアルバム”Reminisce“。ご好評をいただき、とても嬉しく思っています。CDを聴いて下さった方から、よく曲についての質問などをいただくので、簡単な解説を書いてみました。

その他に質問や感想などありましたら、contactよりお気軽にお寄せ下さい!

By-O(Tomonori Okayama) – Reminisce   BY-1101

1.To the Sea of Tranquility
この曲のタイトル”Sea of Tranquility”には2つの意味を込めています。1つはCDを取り出すと見えるトレイ内側の写真のような、静かで穏やかな海の情景と、アポロ11号が月面に着陸した場所(静かの海)です。メジャー、マイナーにも取れるようなイントロに、色々な想像をしてもらえたらと思います。

2.In a Dream
“10.Dream”のストリングスなどの大編成版。こちらの方が先に出来上がっていました。

from “Five Scenes of Winter”
3.Moon after Yule 4.Tales from Northland
組曲“Five Scenes of Winter”よりの2曲。この組曲は特定の国を描写しているわけではありませんが、北欧などの雪の景色などをイメージし作曲しました。”Moon after Yule”とはクリスマス後の最初の満月のこと。”Tales from Northland”は、寒い地方で語り継がれる物語をイメージしています。

5.Underwater Flowers
“Underwater Flowers(水中花)”が揺れる雰囲気を、ピアノとシンセで描写。

6.Lilas
ゲストの2人に参加してもらった曲です。パーカッションはざっくりとしたイメージを伝えてオーバーダブ。メロディーのベースは優しいタッチに仕上げてもらい、楽しいコラボレーションとなりました。

from “El Camino – spanish suite”
7.A Night in Sacromonte 8.Duende 9.Eighteen Towers
僕はスペインの文化やフラメンコに惹かれていて、いつかそれらをモチーフにした楽曲を書きたいと、完成したのが組曲 “El Camino – spanish suite”です(CDに収録されているのは5曲中3曲)。”A Night in Sacromonte(サクロモンテの夜)”はTangos、”Duende”はBuleriasというフラメンコのリズムを使っています。”Eighteen Towers”は、サグラダ・ファミリアが完成すると塔の数が18本となることからつけたタイトルです。

10.Dream 11.Moon
声楽的な魅力を持たせるため歌の難易度が高いこともあり、イメージに合うヴォーカリストを探すのにとても苦労しました。”Moon”の中間部分のパッセージは、タイトルに同じく月が入っている”Moon after Yule”の一部のメロディーを変化させたものです。

12.Flow
“To the Sea of Tranquility”と共通する世界観をピアノで広げました。

13.Shooting Star
これまで僕が書いてきた全ての曲と、ある意味で一線を画す曲と思っています。タイミングなど細かい編集はありますが、2回目に戻って来るテーマのメロディー以外は即興演奏で、テイクも2つしか録っていません。僕から素直にこんなメロディーや、過去と未来をつなげるような音楽的なアプローチが出てきたことに僕自身、とても驚き、代表作といえる思い入れの深い一曲となりました。