By-O “Reminisce”の全曲解説

僕の初のアルバム”Reminisce“。ご好評をいただき、とても嬉しく思っています。CDを聴いて下さった方から、よく曲についての質問などをいただくので、簡単な解説を書いてみました。

その他に質問や感想などありましたら、contactよりお気軽にお寄せ下さい!

By-O(Tomonori Okayama) – Reminisce   BY-1101

1.To the Sea of Tranquility
この曲のタイトル”Sea of Tranquility”には2つの意味を込めています。1つはCDを取り出すと見えるトレイ内側の写真のような、静かで穏やかな海の情景と、アポロ11号が月面に着陸した場所(静かの海)です。メジャー、マイナーにも取れるようなイントロに、色々な想像をしてもらえたらと思います。

2.In a Dream
“10.Dream”のストリングスなどの大編成版。こちらの方が先に出来上がっていました。

from “Five Scenes of Winter”
3.Moon after Yule 4.Tales from Northland
組曲“Five Scenes of Winter”よりの2曲。この組曲は特定の国を描写しているわけではありませんが、北欧などの雪の景色などをイメージし作曲しました。”Moon after Yule”とはクリスマス後の最初の満月のこと。”Tales from Northland”は、寒い地方で語り継がれる物語をイメージしています。

5.Underwater Flowers
“Underwater Flowers(水中花)”が揺れる雰囲気を、ピアノとシンセで描写。

6.Lilas
ゲストの2人に参加してもらった曲です。パーカッションはざっくりとしたイメージを伝えてオーバーダブ。メロディーのベースは優しいタッチに仕上げてもらい、楽しいコラボレーションとなりました。

from “El Camino – spanish suite”
7.A Night in Sacromonte 8.Duende 9.Eighteen Towers
僕はスペインの文化やフラメンコに惹かれていて、いつかそれらをモチーフにした楽曲を書きたいと、完成したのが組曲 “El Camino – spanish suite”です(CDに収録されているのは5曲中3曲)。”A Night in Sacromonte(サクロモンテの夜)”はTangos、”Duende”はBuleriasというフラメンコのリズムを使っています。”Eighteen Towers”は、サグラダ・ファミリアが完成すると塔の数が18本となることからつけたタイトルです。

10.Dream 11.Moon
声楽的な魅力を持たせるため歌の難易度が高いこともあり、イメージに合うヴォーカリストを探すのにとても苦労しました。”Moon”の中間部分のパッセージは、タイトルに同じく月が入っている”Moon after Yule”の一部のメロディーを変化させたものです。

12.Flow
“To the Sea of Tranquility”と共通する世界観をピアノで広げました。

13.Shooting Star
これまで僕が書いてきた全ての曲と、ある意味で一線を画す曲と思っています。タイミングなど細かい編集はありますが、2回目に戻って来るテーマのメロディー以外は即興演奏で、テイクも2つしか録っていません。僕から素直にこんなメロディーや、過去と未来をつなげるような音楽的なアプローチが出てきたことに僕自身、とても驚き、代表作といえる思い入れの深い一曲となりました。